人生の『舞台』

グループの母体である健康住宅(株)は、25年前（1998年）に福岡で最初に「ボード系断熱材」に特化した住宅会社です。

1998年（平成10年）ころ、日本の住宅の断熱には、ほとんどが水を吸収しやすい繊維質の綿のような断熱材が使用されていました。当時の日本の住宅の寿命は20～30年と言われていて、先進国の中で最も短かったのです。その主な原因が、壁の中に浸み込んだ雨や、結露で湿った断熱材が、壁の内側に「カビ」や「腐朽菌」を発生させて、材木を腐らせてしまう事でした。

なので、当時は「水を吸わないボード系の断熱材」を「住宅の外側に貼る」だけで、飛躍的に断熱性能を高め、住宅の寿命を大きく伸ばすことが出来たのです。その後、25年の歳月が流れ、私たちは未曽有の大震災を経験し、耐震性能の大切さに気づき、あるいは環境への配慮など、多くの価値観を身に着け今日に至ります。

そして今、2020年2021年の「コロナ禍」を経験し、かつての、にぎやかな居酒屋でのたわいない会話や、友人とのハイタッチ、あるいは家族とのちょっとしたハグなど、そんな些細なコミュニケーションがいかに幸せなことだったのか…をも知ることになりました。

家は一つの「物体」ですが、決して、単なる「物」ではありません。
建物の「構造材」だけではなく、そこにお住まいになるご家族の「やすらぎ」や「くつろぎ」、あるいは「穏やかな笑顔」など、すべてが含まれた「空気感」を総称して『家』と呼ぶのだと思います。 そんな『家』を、お客様は何年も何十年もかけてこつこつと貯めてきた預金を解約し、普通はその預金だけではお金が足りませんから、足りないお金を工面するために、ご自分の生命保険を担保に「自分が死んだら、借りたお金はこの保険金で返済します…」と銀行に約束して住宅ローンを組み…つまり、ご自分の命を担保にしてまで『家』を手に入れようとします。

私たちの「仕事」は、単なる「家」の建築ではなくて、家族が仲よく穏やかで、人生を楽しく豊かに生きるための『舞台』の提供です。 であれば…私たちもまた、人生をかけて、与えられた『仕事』に取り組みたい…心より、そう思います。

健康住宅株式会社　代表取締役　畑中 直